1話 ”夕暮れへようこそ”
皆さん、初めましてにっしー_といいます。
今回朝霧ユウキ先生の「ぼくらの葬列」が新連載されたことをきっかけに感想・考察をしようという思いで、現在書いています。
第102回新人漫画賞受賞作 特選 に選ばれた朝霧先生の読み切り版「ぼくらの葬列」を読んだとき、とても惹かれるものがありました。「ぼくらの葬列」の連載の予定があるということを知り、とても楽しみにしていました。第1話から魅力的な展開に惹かれ、感想・考察を書いてみようと思っていました。
まだ読んでいないという方は以下のマガポケのリンクから読めますので是非。
別作品でも感想ブログを上げる時にやっている流れなんですが、今後感想ブログを書くときは全体の流れとしては以下の5つを中心として書いていこうと思っています。(第1話では気になったシーンと考察の2点を書いていきます。)
・前話の新たな気づき(ブログを書いた後に気付いたことのまとめ)
・前話の振り返り
・各ページ初見の感想
・気になったシーン
・考察
では早速感想の方に行きましょう
「ぼくらの葬列」 第1話 "夕暮れへようこそ"

気になったシーン
連載前に朝霧先生は花と内臓とタトゥーを描くのが好きという情報を聞いておりまして。
そこに焦点を当てて、もう一度読んでほしいです。毎度見るたびにスゲーとなってしまいます。
・カラー絵
直葬隊と海斗で花が違うから、意味あり?花を描くの好きって言ってたから、花言葉とか関連付けてそう
・1話タイトル”夕暮れへようこそ”
1話の展開が夕方に向かっていたのと、これからだんだんとダークな話になっていきますよという二重の意味あり?
・ワードセンス
この作品内での言葉「直葬」,「御遺体(ホトケ)」,「お見送り」。普段口にする言葉として使うならちょっと暗いイメージが強いんだけど、この作品ではまた違うイメージを持たせてくれる。なんだろ、ワードセンスカッコいいんだよな。
・内臓
描くの好きということもあって上手い。そしてリアル。カラーだからかな、よりリアルに見えるんだよね。
・虫描くのも上手い
特に「直葬精度」の説明をしているコマ
・文芸部
海斗は小説家志望?
→「彼岸島」の主人公、宮本明みたい
明は自分で作った話を友達に話すことがあって、それが結構面白いらしい。想像力とか展開を考えるのに長けているっていうのは戦闘面で冷静さを保てた時に役立ったり、機転が利くかも。
海斗がもし直葬隊に入った場合、これが武器になるかもしれない。今回も「直葬隊を呼びに行こう」と冷静さを取り戻していた。しかも自覚している。
「彼岸島」で思ったが、後に出てくる玉美のお母さんの見た目、というか今後出てくる御遺体の見た目は「彼岸島」の鬼を参考にしてるかもしれないなと。異形の姿を描くうえでは参考になるのかなと思いまして。
・山崎(ノートを落としたやつ)
1p前で直葬隊のマネをしてた、だからこそ海斗は「ああいう奴がパワハラするんだ」って思ったんだろうな。
・海斗の父、犯罪者
だから小学生の時いじめられていた?小学生の姿が描かれているところをよく見ると、服に足跡ついている
・チェーンソー
音でビビってるっていうのもあると思うけど、17pでチェーンソーの反射で手が描かれてるから、菰田さん家の死体の一部を見たっていうのもありそう
・壁に頭をぶつける
恥ずかしいからっていうのはあるけど、この表情おもろいなw
・悪霊=(≠)御遺体
あとで田井中が直葬隊の大槻リョウって分かったから理解できたんだけど、直葬隊だからこその言葉の重みがある。「大事な人だったら……ちゃんと倒せる?」とか。田井中(リョウ)は悪霊と御遺体リンクさせている。一方、海斗はリンクさせないというよりはさせたくない
・冷静さ&賢さ
田井中(リョウ)、海斗が玉美との繋がりがあることを知って即GPSつけた(おそらく肩叩いてるシーンで)
冷静さと賢さ備えてる
・葬列のシーンの背景描写が上手い
"夕暮れへようこそ" タイトルに相応しい描写だなと。
・セミの鳴き声
前半はミンミンゼミ[ミーンミーン]
中盤はヒグラシ(夕方に鳴く)[カナカナカナ]
終盤はマツムシ(夜に鳴く)[リーリーリー]
オノマトペ、効果音に着目するとまた面白い
17p「僕がなりたかった主人公ー」や20p「直葬隊じゃあるまいし…」のシーンが他のシーンに比べ、「ミーンミーン」が大きく書かれている
→海斗の声も大きくなってる?強く主張したいところ?
全体的にオノマトペや効果音を多用してるイメージ
・「全部しょうがなかったんだよ何もかも……」
読み返すことで、この玉美の発言は母のために菰田さんを感染させたってことがわかる
・狸の置物
海斗が落ち着くために見た狸の置物が怖いけど、ちょっと面白い「くわっ」って感じ
・目,表情
「音は気にしないで」ってシーン。目というか表情というか、リアルだし結構怖い
だからこそ海斗が直面している「ゾッ・・・」とするようなものを読者も共感できる
・「こんっ・・・、ゴっ、ひ 避妊具」
こんな時でも、というよりこんな時だからこそ冷静なんだけど、好きな人+恐怖心によって言葉選びに迷ってるってところがいい
・玉美の怖さ
目も口の中も黒いし、顔縦線?でより怖さが際立つ
からの
「お母さん、回覧板ー」
ザ・ホラーという感じ←「めくり効果」をやってたら余計にビビるかも。じゃなくても毎回ビビってしまう(6周目ですが、何度読んでも怖い)
息を吸い込むシーン、普通は口を「う」の状態で吸い込むけど、歯を食いしばって吸い込むことでより緊迫感を見せてる気がする。覚悟を決めたような感じ?
・お母さん登場
この辺り数ページがさっき書いた内容「オノマトペや環境音を結構使ってた」によるギャップ。逆にないことによって静けさというか、それによる恐怖が込み上げてくる。
・極限状態
実際問題、自分の親がこうなったらやってしまうかもしれないってのが怖いところ
デマかもしれないけど、僅かな望みを抱いてしまう。それが人間の弱さというところ
・感染者は時に家族にも牙を向ける
これが怖いところだよね、今までは家族に対して大人しかったけど、とあるきっかけで家族にも牙を向けてしまう
・「助け・・・逃げて」
死にたくないから海斗に「助けて・・・」って本当は言いたいんだけど、さっき自分が海斗に対してやったこともあるから言い換えて、「(私が犠牲になる間に)逃げて」と思ったんだろうなぁと
・感染者(玉美の母)と闘おうとする海斗
ファイティングポーズがナイフを持っていない小説のイメージ図(19p、田井中にノート読まれているあたり)と少しリンクしてるがいい
・首元の星マーク
リョウは3つ。序盤に出てきた直葬隊は1つや2つとバラバラ。活躍に応じてもらえるとか?
・ワードセンス2
御遺体に対して「送る」とか「出棺の時間」っていう言葉のセンスがいい
相手はあくまで感染者、異形の姿になろうが”殺す”とか”ヤる”とかっていう言葉を使わない辺り、御遺体に対して想うことがあるんだろうなって思う。ワードセンスがカッコいい
・直葬隊
リョウ以外の奴らで思っていない奴も一定数いると思うが、1人でも直葬することに「ごめんな」という意があるっていうのが直葬隊のイメージを変えると思う。
感染者も感染したくてしたわけじゃないから。被害を受けた側なのに、送らなければならないということに対して申し訳ないと感じる姿。そして、彼らの強さ。出棺,直葬した後に手を合わせるところ。
これを自分の目で見たら、憧れを抱いてしまうと思うのは仕方ない。だってカッコいいんだもん。
・リョウの名言
「誰かの平和のためには誰かが冷たくならないといけない 今あの子に優しくするのはオレたちの役目じゃない これからあの子が出会う多いから大人たちの役目だ」
この言葉、結構深く刺さる
リョウは玉美に対して共感する部分も少なからずあるんだろうけど、それはグッと堪えないといけない。
・リョウの夢
蟲(悪霊)を殲滅させること
海斗の小説に出てきた「悪霊」を使うっていうのがいい
"誰も追いやられずに"←今回の玉美のように家族を匿うことがないように&家族が抱え込まないように
・感染はどうやって?
最後のシーン的に噛まれたことが原因?でも回避した的な感じこと言ってたけど・・・。かすってたのかな?
海斗がただの陽性ではなく、陰性からの変異種による陽性ってのがよかった。よりゾッとする
今の世界と似たような部分がある。コロナの無症状陽性とか。
・首元
気のせいだろうか、自分も首元が痒い
ま、まさか感s……、最近コタツで横になっているから乾燥したんだな。
・読み切り版との比較
読み切りはリョウが主人公で、直葬隊にも関わらず御遺体を匿っていた
連載の方でもリョウが御遺体を匿っているのではないかと考えてしまう。
考察
・発症度4
菰田さんで4なら、玉美さんの母は10とかいってる?
・直葬隊 特務甲班
大槻リョウの班
他にも班ある?今後の話で注目したいところ、海斗がもし直葬隊に入るならどの班?とか気になる。
・今後の展開
考えられる展開としては「海斗、直葬隊に入る」もしくは「海斗、直葬隊から逃げ発症度が大きくなり、直葬隊に捕まり実験台にされる」とか。前者な気がするんだが……。リョウとの展開がかなり楽しみな部分でもあるし、感染者にも関わらず直葬隊にいるというのは面白いし。直葬隊が御遺体を匿っている展開があるなら、直葬隊自身が御遺体という展開もいいんじゃないかと。
では最後に作者朝霧先生のこのツイートを
無料掲載始まりました
— 朝霧ユウキ (@akegata787) November 9, 2022
反響良いみたいで嬉しいです
デザイナー様も、とても素敵なロゴデザインどうもありがとうございました!
みんな…『の』のとこに居る生き物を認知した上でもっぺんラストまで読んでみてね…お分かりだろうか…
ロゴの「の」の上にある金魚
扉絵の海斗の肩の上にある腕に……,ラストの海斗の首に……
ゾクゾクする
今回の「ぼくらの葬列」第1話 ”夕暮れへようこそ” の感想・考察はここまで。
この感想ブログがきっかけで読み返しをする,よりこの作品が好きになるということになればとても嬉しくと思います。
コメントして頂けると嬉しいです。是非皆さんの感想・考察など教えてください。
では、次話の感想・考察でお会いしましょう。さよなら。
この感想書いているのが、12/5だから最新話公開まであと4日なんだよな……。